神に奉納するとは
舞の名手より聞かれました。
神に献上するのは奉納するということですよね?奉納は何時でも行ってよいのでしょうか?
一般の人に見て頂くのと神様に奉納するのとは明らかに違います。
神に奉納するためには朝から禊をし身を清めるばかりでなく、自分の芸の最高を
見て頂くのが奉納です。
神は全てを見通しています。真の意味が解っての奉納でないと喜ばれないだけでなく
こちらの祈りも通じません。
奉納とは献上する方にも心構えが必要です。近頃そこに行って自分のエゴをこすり付けて帰り
さも、奉納させて頂きましたと言っている方を見ると神に対する人間のオゴリを感じる事があります。
最初の音が出た時、神の御前に自分がいるという確認が出来るのが本当の芸術家と言うものでしょう。
単に音が出せるのは奉納ではないのです。舞も同様だと思います。
田楽、神楽というものは、民が楽しむための物ですので、奉納の域には入りません。