国立劇場に行って来ました。

娘の日舞の師匠である吾妻 寛穂先生の「船橋」の踊りが国立劇場大劇場である。久しぶりの日本舞踊に当然集中している。日本舞踊協会の公演目的は様々な流派を超えた美の競演である。
吾妻寛穂先生は花柳寿楽先生、花柳寿太一郎さんと組まれた。話の前半は好きあった男女が許さない親に船で出来た橋を外され溺死するという悲劇、中盤は、霊になり通りかかった業者に勧進を頼む。後半は無事二人は浄土に旅立つ。
と言う話でしたがその踊りの格調高いこと。これぞ日本の心と納得いたしました。NHKの日本の芸能に出ますので見て下さい。この踊りの中で何点か気が付いた事があった。この行者様がクマノの行者様で
「平泉まで急ぎ行く用がある」と言うのですがその当時行者たちは日本全国を動き回っていたのだと言う事です。また芝居の中にクマノの行者と言い切ると言う事はその当時クマノの行者様の勧進は効力があると噂に上っていたからだと言う事、が解りました。また霊の頼みを聞くまでにこの行者は怖がっていた、お化けは行者は怖いのだ・・・御坊様ではないから致し方ないのかもしれない。後半の浄土に旅立つ舞はまさに二羽の蝶が戯れるような舞でした。亡き人の霊が蝶になって表れるのは、昔からの現象の様ですね。こんな風に日舞を鑑賞するのも楽しいでしょ。