朝のカフェ。

事務所と、自宅の間にドトールコーヒーがある。人びとが思い思いの朝の時間を楽しんでいる。今日の私は、しばしの時間、コーヒーと読書を楽しみたいと、思っている。
事務所を温めて、確定申告をしなければならない事はわかっている。しかし昨日までの作業で、頭を休ませなくてはならない。
家では、休む気分ではない。
家は、5月の連休に、舞台に出るので、そのための撮影用の衣装を探さなくてはならない。ダイダイ的にリニューアルしたいのは、自分の部屋である。
息子達には悪いくらいの部屋をもらっているのに、ここのところ整理が出来ていない。
今日はそんな気分なのだ。

右隣りの奥の席には、何やらノートにメモる老人、どうも、男の体臭を感じて側に寄りたくない。私の隣には、五十代後半のサラリーマン。パソコンが入っていそうな、重たそうなカバンを前の席に置いて、コーヒーをすする。この人も、タイプではない。私の左隣には読書の男性、多分歳の頃は私と同じくらい。完璧に白髪頭、赤いシャツを着ているが、彼の部屋の中が想像出来る。その向こうはスマホを夢中でやる、女性だ。
コトネは、セオリツ様の本を取り出した。コーヒーのアメリカンに
この本が合う。約束の時間まで、周りを気にせず、没頭できた。
こういう時、松果体の訓練が出来ている自分をほめる。
その間に三人の人が席を立った。