咀嚼(そしゃく)を考える

早食いは肥満の元になると言われた。

 

私の身体の健康をチェックしてもらった結果から

栄養管理の上からも、此の咀嚼の問題にぶちあたった。そこでこの咀嚼を咀嚼学会の参考資料から抜粋してみた。

 

ゆっくり食べることの 「効果が確認できた」とするものや、「何も効果は見られない」とする、相反す る結果が報告されています。にもかかわらず、「ゆっくり食べるとエネルギー摂 取量が減少し、体重が減少する」とする研究報告や、「早食いは BMI(body mass index)を高める、または肥満に繋がる」とする研究報告が一般的です。実際、 満腹に関係するホルモンが血中でピークを示す時間は、文献によれば CCK で 30 分後、インスリンで 30 分後、 GLP-1 で 60 分後です。これらのホルモンは十二 指腸や小腸から分泌されるホルモンで消化管ホルモンとよばれ、体重とエネル ギーバランスを維持する上で重要です。特に CCK や GLP-1 は肥満治療に役立 つ可能性も指摘されています。
「早食いは、エネルギー摂取量を増加させる」とする理論的根拠は、もし満 腹感を感じるのが食後の血中ホルモン濃度のピークと時間的に一致するとすれ ば、満腹感を感じた時には早食いの人の場合は、ゆっくり食べる人と比べて、 より多くのエネルギーをすでに摂取してしまっているだろうとする考えに基づ いています。平たく言えば、早食いの人は、脳が満足する前に、本来であれば 十分満足できる量の食物をすでに腹に入れてしまっている(食い過ぎ)、と考え咀嚼すればするほど、健康に良いという考え方そ のものは、特に新しい考え方ではありません。“噛 む鉄人”のあだ名をもつ Horace Fletcher 氏 (1849-1919)は、肥満が原因で生命保険に加入で きなかったのですが、食物を 50-100 回、それが液 状になるか、自然に飲み込まれるまで噛むことを実 践し、健康な体を取り戻し、これを維持することに 成功しました。彼は食事に際し一口 32 回咀嚼する ことを勧めた当時のイギリス首相 WilliamGladstone 氏と、一口 30-40 回の咀嚼を勧めた当時のイギリス人医師 William Kitchener 氏の考え方を取り入れました。William Gladstone 氏の健康を保つため の 32 回咀嚼の理由はユニークで、全ての歯で一度噛む、すなわち歯は 32 本あ るので 32 回噛むことになるとのことです (参考文献 7)。
当時の Fletcher 氏の人気はすごくて、「がつがつ食べないで Fletcher さんのよ うに食べなさい」という標語まで出来たくらいです。ここでも 30 回という数字 が登場してきます。
Fletcher 氏が主張する、一口量を噛めば噛むほど、全体的に食事時間は延びる が、結果的には食事量すなわち体に取り入れるエネルギーが減るという教えを 最近になって確認した研究があります。Smit ら(2011)(参考文献 8)は、筋電 図で咀嚼行動を監視しながら、一口量の食物を 35 回咀嚼した場合と 10 回咀嚼 した場合で比較しました。その結果、35 回咀嚼すると「満腹」を感じるまでの 食事時間は 2 倍になったにもかかわらず、食事量は減少することを見出してい ます。この結果は、これまでに発表されている摂食速度(食べる速さ)に影響 を及ぼす要因を調査した研究と一致し、ゆっくり食べることで食事量、すなわ ち取り込むエネルギー量を減らせることを示しています。しかし、ある研究者 によれば、早食いは BMI を高めると言い、他の研究者はその関係を否定するな ど、様々な説があり、万人に「ゆっくり食べること」を推奨するまでには至っ ていないのが現状です。
Fletcher 氏によって提唱された「できるだけ長時間噛み続ける」ことは、ほぼ50 年前からゆっくり食べるための手法として使われてきました。しかし、 Fletcher 氏の教えに懐疑的な人は、次のような疑問を持っています。 1食物を徹底的に咀嚼すると、血糖反応とインスリン反応のピークは高くなり、 反応曲線の基礎面積を増大させるので、体はより多くのエネルギーを吸収する ことになってしまうのではないか。 2よく噛んで消化・吸収を良くすれば、取り込むエネルギーがかえって増えて、 肥満の問題が出てくるのではないか。 3十分に噛まなければ、食物に含まれるエネルギーは、吸収されずに大便を介 して出てくれるので、なにも噛まなくても良いではないか。
これらの疑問はもっともで、よく噛むことが十分に噛まない場合と比較して、 より健康的な行動であるとする考え方に反するのですが、前述の Smit らの行っ た研究結果は、一口量あたりの咀嚼回数が多ければ、咀嚼速度が速くかつ食事 時間が延長しても食べる量は減少することから、Fletcher 氏の理論は正しく、体 重を減らす食事療法の一つとして長く噛むことは妥当であると言っています。

いかがでしょうか。「一口 30 回噛む」根拠を理解していただけたでしょうか。 なるべくゆっくり時間をかけて咀嚼することは、食物を味わう上でも大切です。 しかし、食物によっては噛む回数は違ってきます。また、楽しいはずの食事が 苦痛になっては元も子もありません。ご自身の体調・好みに合わせて食べてく ださい。健康のためには楽しみながらゆっくり味わうことが重要です。また、 最近の若い人にはやせたいがために十分な食事を取らず、栄養不足や栄養が偏 るという問題を抱えている人もいます。急激に体重を減らすことは体にとって 良いことではありません。ご注意ください。一口量を減らし、ゆっくり味わって 食べれば無理なくやせることも可能です。少しずつ習慣を変えてみてはいかが でしょうか。
咀嚼学会参考資料より。

 

結論からいって、30回以上噛む

 

何故なれば、昨日14時過ぎから自分自身の身体を使って実験に入ったからだ。

実験の結果を期待してみたい。

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