タクシーの運転手さんが・・・

友人とタクシーに乗りました。

心斎橋の殺人事件のニュースが流れていました。

友人が「いやですね。人間の命をなんだと思っているんでしょう」と言った一言に

私が何と答えようかと即座の答えを探した,ほんの一瞬、ラジオが切られた。

「こんな事件が起こるようじゃあ、もう日本は駄目ですな。こんな人間を放りっぱなしに

している警察も、司法も何をもたもたとやっているのか、遺族もこんなことを許しては

置けないでしょう。」その他も政治にも落胆した事、東京にも落胆した事、原発批判、

黙っているものが高い税金を払わされて、政治家が堂々と政治献金をもらっている等々

色々溜まっていたものを一挙に吐き出してくれました。私はただただうなずくばかり。

小気味のいいその意見と共に、「もういやになったんで、明日から私北海道に行っちゃうんです。」

友人が「ご旅行か何かですか?」やっと言えたあいずち。

「嫌になったからあっちに住むんです」

「あちらでも、タクシーなさるんですか?」「もう70歳ですよ仕事はしません」

お釣りをもらいながら「お若いですよ」と一言。

下町人の優しさであろうか、このおじさんもこんな一言が聴きたかったのだろう。

私は、二人におしゃべりの時間を提供できてほっとしている。