懐かしい

「洒落の人」桂米朝さんの事をNHKでやっていた。

私は桂米朝さんの落語に初めてであったのは高校1年の冬12月の大阪梅田劇場であったと記憶する。

中学の2年生から高校1年生まで関西の水で育ったため、上方落語はラジオで良く聞いていた。

しかし、舞台で憧れの桂米朝さんを見るのである。親も奮発して前の方の席を取ってくれた。

「笑いのツボにはまる」と言う言葉を御存じだろうか?

この時ほど「笑いのツボ」にハマったことは無かった。

最高の芸人は会場の中でどの場所にこの笑いのツボがあるのかよく解っている。

私の一家の笑い声は大きい、最後には笑っている私たちを見てお客が笑うのである。

桂米朝さんの落語は御湯屋,そう銭湯の話だった。風呂おけで前を隠したつもりの女性を

しなを作って米朝さんが演じるのだが、実は桶の底が抜けている。と言う落ちが付く。

イメージ力が強い私たち親子は「もうだめ。もうだめ。」と言いながら笑い転げていたのである。

今思い出せば恥ずかしい話であるが、本当に桂米朝と言う人は天才であった。

一生の中で一番笑った思い出の舞台である。桂米朝さんももういない。残念である。