人生あざなえる縄の如し
向田邦子さんは亡くなって33回忌だ。
黒柳哲子さんが『人生あざなえる縄の如し』とはどういうこと?と聞いた時に
向田邦子さんは人生って良い事の縄と悪い事の縄が交互に交差しているのよ。
と答えたと言う。
何気ない人物同士の言葉の中にはっと考え出される、人情の機微を含んだ言葉を
思い出す。
今、向田作品が若い女性たちに読まれているそうだ。解るような気がする。
家族ってなに、家族って・・・私にとっても大きな課題である。
「人生あざなえる縄の如し。」深い言葉である。
自分の人生を振り返ると、私には見える世界と見えない世界が絡まり色々な色合いを
見せてくれている。私の人生と言う縄はどれだけの人々を見せられどれだけの
人々の心の葛藤を見て来ただろうか。両親には何も話してはいない、90歳を超えた
父を支える母も86歳、子供だと思っていた娘の変貌にただただ目を向いている。
「何で私は貴女と言う人間を生んだのかしら?」「必要だったからでしょう。」
そうこたえた。