原田大二郎氏の演劇論

これを聞きたいために武蔵野芝居塾の夏期講座に参加した。

題材はシェイクスピアだし、「真夏の夜の夢」そう、あのいたずらな妖精パックが出てくる芝居だ。

二組の男女が織りなす、恋愛模様も何だか滑稽に描かれる。妖精の王と、女王の喧嘩も面白い。

男の役はみんな若い20代の男の子たちで、声優を目指している子が多いから面白い出来である。

5時半から7時まで、7時半から9時までもうクタクタ。何時もの痛烈な酷評は無かった。

4回目ともなると皆がうまくなっている。

原田大二郎氏。72歳。文学座で基礎を学んだ20代のころ、あの大女優杉村春子さんが年齢差を気にせず若い役にも年寄りの役にも果敢に取り組まれていた。と言う話や、30代は20代でした誓いを振り返り、まあこの位だよなと思い。40代になると30代の甘さに気が付く。60代で何となく間違わなくなる。70代で何かが見えてきた、俳優とは息の長い仕事人生をどうとらえるのか。
80代で森繁さんも、そうであった。80代で定着して、人を感動させる人にやっとなる。のではないのかと思う。

俳優の仕事は感動を探すのが仕事。1点の音を自分の物にすべし。この最初の音で客は全てが解る。


なるほど、皆、追求者は同じなのだ。人間は職業が何であれ、「何のために生きているのか」の追求者なのであろう。


与えられた環境で、何が出来るのか、自分の持てる力を磨くのか?より高みを目指すのか。
それぞれの年代で醍醐味はありそうだ。