父を送り出す朝。
多分彼はもう49日の前に自分が行きたくても行けなかった、この地球をたのしんでいるだろう。もう失語症の面はゆさも無く。自分の行きたい所に行ける、楽しさも満喫しているだろう。しかし、今日くらいは私達の側に
現れるはずだ。長年使ったこの素晴らしい身体との別れがあるからだ。95年9ヶ月魂が動かした身体との別れだからだ、父の性格はあくまでもポジティブであった。気ずかいの母はいつも父のこの性格を呆れていた。
病気になってからはいつもそうだった。
今は、母の束縛から離れて、きっと自由にしているだろう。しかし、今日荼毘にふされる。形ある、父との最後の別れだ。
最後の言葉はわたしが言う事になっている。
彼の素晴らしかった人生を私のつたない文章で書いてみた。ひ孫達に自分の血の中にこんな素晴らし人がいる事に誇りを持って欲しいからだ彼らはどう捉えるのかな。
さあ、葬祭場に行く時間が迫ってきた。